〈東京〉に住むマモノたちの表現例です(ルールブックより抜粋)。おなじ分類(種族)だからといって、おなじ[特性]やマギとはかぎりません。とくに【社会】の[特性]は仕事によって大きく変わります。
あくまでも一例として参考にしてください。
鬼(おに)
能力値と特性
【身体】6 角、爪
【異質】2 武の化身
【社会】4 学生
マギ
《怪力無双》(P107)
解説
日本に古来から住む種族。頭部に角をもち、強靱な肉体と怪力を誇る。昔話や民話では退治される様子が描かれているが、現代ではマスコットや可愛いキャラクターとして扱われていることも多い。なんだかんだ人間とは縁の深いマモノだ。姿が人間と比較的近いため、人間用の服や家具を使いやすいようだ。
雪女(ゆきおんな)
能力値と特性
【身体】2 冷たい肌、うつくしき
【異質】6 氷冷の主
【社会】4 記者
マギ
《結界》(P109)
解説
古くは雪山で暮らしていた種族。人間の生命力を吸って凍死に至らしめることがあった。その一方で人間との間に子どもを作ったという話もある。名称から女性ばかりの種族と思われているが、少数ながら男性も存在する。冷気を操る力で夏でも快適。ただし気を抜くと溶けそうになるんだとか。
ドライアド
能力値と特性
【身体】2 樹木の肌
【異質】4 樹木の主、吸精
【社会】6 アーティスト
マギ
《回生の妙薬》(P105)
解説
樹木の妖精。長寿の樹が人間のような姿になった種族。最初から人間の姿で発生するヤツもいる。肌の質感が樹皮のようだったり、髪が枝やツタのようになっていたり、容姿には個人差がある。ほかの植物と会話したり、意思を感じとったりできるらしい。光合成で栄養を補給できるが、それはそれとして美味しいものは好きなんだとか。
アラクネ
能力値と特性
【身体】4 動物脚
【異質】6 吸着、動物の主
【社会】2 学生
マギ
《いたずら》(P109)
解説
クモと人間の特徴をあわせもつ種族。基本的には上半身が人間、下半身がクモになっている。糸をたくみに操って壁に張り付いたり、特定のものを絡め取ったりできる。また手先が器用な者が多く、服やアクセサリーを自作したり、他種族用の服を自分でアラクネ風にアレンジすることがあるらしい。
リザードマン
能力値と特性
【身体】4 鱗、尻尾
【異質】2
【社会】6 経営者、医者
マギ
頑鉄(P111)
解説
人間のように二足歩行で歩くトカゲのような種族。鱗のある肌や長い尾が特徴的だが、体の構造が人間に近く、使う道具もほぼ共通している。ただし、瞬発力や体の頑丈さは人間よりもずっと高い。頭もよく、優秀な成績を修めて医師や科学者になっている者もいる。
雲外鏡(うんがいきょう)
能力値と特性
【身体】2 物頭
【異質】6 吸精
【社会】4 魔術師、探偵
マギ
《まきもどし》(P111)
解説
古い鏡が自我をもった種族。いわゆる付喪神の一種。“ 雲外鏡” 自体は有名な絵師の創作妖怪とされているが、鏡の付喪神たちはこの種族名を自称することが多い。卓上鏡、手鏡、巨大な三面鏡など、いろいろな形状の鏡がいる。備わる能力も、映った相手を止めたり、呪いを跳ね返したり、バリエーション豊かだ。
鎌鼬(かまいたち)
能力値と特性
【身体】6 毛皮、刃身
【異質】4 風雨の主
【社会】2 医者
マギ
《狙撃》(P108)
解説
風に乗って人間を斬りつける種族。鎌鼬に襲われると、転んだあと刃物ですっぱり切られたような傷ができるが、痛みを感じないとされる。手が鎌になっているイタチの姿で描かれるが、風を操ることで相手を切ることもできるらしい。精密なコントロールができれば、いろいろ使い勝手のいい力だ。
吸血鬼(きゅうけつき)
能力値と特性
【身体】6 牙
【異質】2 吸血、邪眼
【社会】4 アーティスト
マギ
《心血の刃》(P108)
解説
人間の血を吸う種族。映画や舞台をはじめ、小説、漫画、アニメなど多くの創作作品ですっかり人間にもお馴染みになったマモノだ。強大な力をいくつも持つが、日光、ニンニク、流水など弱点も多い。〈東京〉では特殊な日光遮断魔術クリームがあるので、厚着&厚塗りでギリ日光に耐えられるらしい。
ケンタウロス
能力値と特性
【身体】6 動物脚、毛皮
【異質】2 武の化身
【社会】4 警察官
マギ
駿足(P111)
解説
人間と馬の特徴をあわせもつ種族。野蛮だったり勇敢な戦士だったり、神話や創作物で描かれ方がいろいろ違う。高い運動能力を持ち、さまざまな武器の扱いに長じた種族ということは確かだ。〈東京〉ではケンタウロスが全力疾走する場合は車道を使うことが義務づけられている。
サラマンダー
能力値と特性
【身体】6 牙、灼熱の肌
【異質】4 焦熱の主
【社会】2 警察官
マギ
《破壊の指》(P109)
解説
火をまとうトカゲのような種族。発火のオンオフはコントロール可能。自分から火を発したり、火を大きく燃え上がらせることができる。自然の火で焼け死ぬことはないが、ほかのマモノが作り出した火や魔術的な炎には耐えられないこともあるので注意。あと耐燃性の魔術服でないと着ている服は普通に燃える。
シルキー
能力値と特性
【身体】2 うつくしき
【異質】4 匠の技
【社会】6 サービス業、学生
マギ
《以心伝心》(P107)
解説
家のなかの物をいろいろ動かす種族。妖精とも幽霊ともされてきた。得意なことは掃除で、腕前はプロ並み。どんなに散らかった部屋でも片付けずにはいられない。逆に片付きすぎている部屋はちょっと汚したくなる……というヤツもいる。シルクの服を見にまとっていて、そのアレンジで個性を出すのが〈東京〉流だ。
つぎはぎ人間(にんげん)
能力値と特性
【身体】4 つぎはぎ
【異質】2 ばらばら
【社会】6 学生、配信者
マギ
《死に損ない》(P107)
解説
人間の死体をつなぎあわせて作られた怪物……という“ てい” で発生した種族。創作上の存在が実体化したタイプのマモノ。本当に魔術師の死者蘇生実験で生み出されたヤツもいる。どちらの場合でも死ににくく、体が多少壊れても復活できることが多い。もちろん限度はあるので、無茶しすぎないよう注意が必要だ。
人形(にんぎょう)
能力値と特性
【身体】2 無機質の肌、機械仕掛け
【異質】4 まねっこ
【社会】6 学生
マギ
《一騎当千》(P105)
解説
人形が自我をもった種族。和装、洋装、ぬいぐるみ、わら人形など、さまざまな人形が自我を持つに至っている。マモノになったことで元の人形から人間サイズになることもある。楽器や武器など、内部にさまざまなカラクリが仕込まれていることがあり、自分で自分を改造している者もいる。
人魚(にんぎょ)
能力値と特性
【身体】4 ヒレ、動物脚
【異質】6 美声
【社会】2 アーティスト
マギ
《浄化の音》(P110)
解説
人間と魚の特徴をあわせもつ種族。ここに分類されているのは上半身が人間、下半身が魚というタイプ。基本的に水のなかで本領発揮する種族だが、魔術薬で人間に変身したり、特注の台車(車椅子)を使ったり、意外と陸での生活に順応している者が多い。
猫又(ねこまた)
能力値と特性
【身体】6 爪
【異質】2 軟体
【社会】4 ヒマモノ、マスコット
マギ
《トリックスター》(P110)
解説
ネコが妖怪化した種族。長年生きたネコは尾が二股に分かれ、立って人語を喋るようになる……という。実際は素質さえあれば若くてもマモノ化することがあるらしい。マモノになったから行動が変わるかというと、そうでもない。基本的に気まぐれでマイペースな連中だ。
獏(ばく)
能力値と特性
【身体】2 動物頭
【異質】6 吸精、美食家
【社会】4 医者
マギ
《祝福の風》(P108)
解説
人間の夢を食う……とされる種族。動物のバクと外見はよく似ているが、牙が生えていたり、手足が虎のようになっていたり、マモノの貘ならではの特徴もある。どんな夢を好むかは個人差があるが、悪夢を食べられる方がなにかと仕事につながりやすいんだとか。鉄や銅も食べられるし、実は普通の食事もできる。
白沢(はくたく)
能力値と特性
【身体】2 動物頭、うつくしき
【異質】4 智の先達
【社会】6 教師/講師
マギ
《福招き》(P110)
解説
牛のような姿をした種族。人の顔をした白牛とも、全身に角や目があるともされる。元から人の言葉を話し、怪異や魔術に関する知識をもち、災いを退ける瑞獣として扱われてきた。最近は個体ごとに得意分野も細分化が進み、IT専門、医学専門、サブカル専門など、いろいろな白沢がいるらしい。
ハヌマーン
能力値と特性
【身体】6 尻尾
【異質】2 動物の主、武の化身
【社会】4 探偵
マギ
《英雄》(P105)
解説
猿のような姿をした種族。インドの神話に登場する聖なる動物であり、風の神の子どもとされることもある。神話では英雄と共にさまざまな冒険を繰り広げ、優れた戦士として描かれた。高い身体能力を生かした職業についていることが多く、ハヌマーンが用心棒というだけで逃げているマモノすらいるらしい。
名状しがたき泥(めいじょうしがたきどろ)
能力値と特性
【身体】6 ねばつく肌
【異質】4 軟体、星の加護
【社会】2 サービス業
マギ
《守護者》(P108)
解説
由来がよくわからない不定形の種族。体を自由に変形させ、好きな器官を作り出すことができる。もちろん人間に近い姿になることも可能。もともとは知能が低かったが〈大停止〉をきっかけに賢くなった……というのは本人たち談。不定形という特徴をいかして、いろいろな仕事についている。
百足(むかで)
能力値と特性
【身体】6 虫頭、甲殻
【異質】4 悪食
【社会】2 犯罪者
マギ
《全力全壊》(P108)
解説
虫のムカデと似た外見の種族。独特の外見や毒を持つ虫が妖怪として扱われることがあり、ムカデもそのひとつ。硬い甲殻、独特の関節、牙や毒などを持ち、とても荒事に強い。シルエットは人間で頭や腕だけがムカデの特徴にちかいヤツもいる。とはいえ、好戦的かどうかは個人差がある点はほかのマモノとおなじだ。
竜(りゅう)
能力値と特性
【身体】6 角、翼(羽根)
【異質】4 雷電の主
【社会】2 経営者
マギ
《ブレス》(P106)
解説
翼を備えたトカゲのような種族。……というと、すごく機嫌を損ねるヤツが多い。強大な力と知恵を兼ね備えた、怪物の頂点に君臨する存在、とでも言っておこう。知名度でいうなら、その表現もあながち間違いじゃない。謙虚な竜もいるが、多くは自信家で欲深い。東洋の“ 龍” とは違う種族として扱われている。